8年引きこもっていた22才の息子が去年の夏に就労に向けて動き出しました。
「働いてみたい」と言ったからです。
私と息子は就労に向けてのいろいろな手続きをがんばり!
9月には就労継続支援B型事業所で働き始めることが出来ました。
ですが・・・
続きませんでした。
不登校から引きこもりに
今年 22才の息子は中学1年の夏休み明けから不登校となり...そこから中学に戻れないまま時を過ごし、さらに自信をなくす出来事をきっかけに...うつ病になって「死にたい」とまで言うようになりました。
詳しくはこちらをお読み下さい。
①引きこもり歴8年の息子が半年ぶりに話しかけてきた。その内容とは? - りかさんのぼっちブログ
息子も私たちも……どうすることもできない日々をただ過ごしているだけのような……何とも言えない毎日をなんとなくやり過ごしているような……
息子に寄り添いながらも……でも、よりそい過ぎるとこっちの心がやられてしまうので、自分はじぶんを楽しまなくては……と思ったり...
でも暗闇にいるような息子を見ると……たまらなくなり同じような気持ちになったりと……なかなか自分の心もコントロールできずにいましたね
そんな8年の日々...でした。
息子が働いてみたい!と言いました
去年の事です。
半年ぶりに話しかけてきた息子が「働いてみようかな~」とポツリ...
ええええええええええええーーー
(⊙_(⊙_⊙)_⊙)
(⊙o⊙)
(((φ(◎ロ◎;)φ)))
もうね……びっくりしすぎて、どうリアクションしていいか分かりませんでしたよ。
おちつけーおちつけーわたし。
平常心をよそおい・・・
ひっ……久~しぶりに息子と少し話すことが出来ました。
そこから、息子の就活がスタートした感じです。
就活と言っても、皆さまが普通に想像するような就活ではありません。
8年も引きこもっていた息子が働きたいと思っても、アルバイトもしたこともない。
いや、そもそも他人と接したことがほとんどないと言ってもいいぐらいのコミュニケーション値の息子を雇ってくれる所はあるのか?
いやいや、あったとしても息子は働けるのでしょうか?
無理でしょう・・・
本人も無理だと感じています。
それではいったいどうしたらいいのでしょうか?
息子が働ける場所を探して
8年引きこもっていた息子が働ける場所を探していろいろと調べました。
すると、引きこもりでも就労に挑戦できる公的な支援がある事を知りました。
詳しくはこちらをお読み下さい。
③引きこもり歴8年の息子が就労に向けて第一歩を踏み出しました。 - りかさんのぼっちブログ
続きはこちらからどうぞ♪
④【引きこもり息子の就労】就労継続支援B型を利用するには就労アセスメントをしてもらう必要があります。 - りかさんのぼっちブログ
実際に働くまでにさまざま手続きが必要となりますが、一般就労ではなくて、公的な福祉サービスを使って内職作業のような仕事をさせてもらう「就労継続支援B型事業所」で働くことを目指すことになりました。
そして……もうだめかも……という危機もありましたが(カテゴリー・「息子のこと」を番号順にお読み下さい)
去年の9月から正式に就労継続支援B型事業所で働くことになりました。
時給は200円で月曜~金曜まで1日3時間半の勤務となりました。
⑧【引きこもりの就労】8年間引きこもっていた息子が9月からB型事業所で働くことが決まりました。 - りかさんのぼっちブログ
ほんとにここまでくるのに……毎日が不安で心配で……
息子…頑張れるのかな?
明日には「やっぱりムリ」って言いだすんじゃないかな?
ホントは限界がきてるのに……無理してるんじゃないかな?とか
心配しだしたらいくらでも嫌な予感が湧き出てきて落ち着かない毎日が過ぎていきました。
なので、B型事業所で働くことを息子が決断した時はホッとして、しばらくは抜け殻状態になったワタシ・・・でした。
9月から正式に契約して働いていましたが、息子はこんな迷い⁈(本音⁈)も抱えていました。
息子が思ってたこと
これはB型事業所で働くことを決める前にも言っていた事なのですが、B型事業所は時給が低いので、せっかく頑張って働くのならA型事業所(最低賃金と同程度ぐらいの時給アリ)で働きたいということでした。
B型事業所とA型事業所の違いは⑦の記事↓↓をお読み下さい。
⑦【引きこもり息子の就労】就労継続支援B型を飛び越えてA型事業所に行きたいんだって! - りかさんのぼっちブログ
その気持ちも十分理解できます。
私だって、できたら時給のいいA型事業所で働いた方が息子のモチベーションもアップして長く続けて働けるんじゃないかと思いましたもの。
でもね、そこは…「最低賃金と同程度の時給がもらえる」って事ですから、一般就労と同程度の厳しさがあるからこその時給ってことなのですよね。
今の息子の状態では難しいのでは・・・というのが、息子担当のケアマネさんや、B型事業所の担当者さん、それに私も思っていました。
それでも、いやいやB型事業所で働くというのも続かない原因になるので、どうしたものかと思い悩んでいました。
本人もB型事業所に長くいるつもりはなく、早々にA型事業所に変わりたいと思っているようでした。
それでも、1ヶ月経つ頃には「1年ぐらいはここで働いてもいいかな~」とか「1ヶ月、無遅刻無欠勤だと皆勤手当が出るらしい」by息子
こんな事も言ったりして働く意欲マンマンな様子に・・・
やったー!
この調子なら続けられそうやな~
このままいけば引きこもりから抜け出せそう・・・
8年目にして、やっと普通の人になれるかも・・・
やがては一人暮らしなんかも出来たりして・・・
今まで感じていた息子の未来とは真逆のハッピーなことを想像して、嬉しくなったりして、久しぶりにウキウキした気分になれました。
でもそれも終わりがきました。
急に・・・どうして!
その日の2~3日前には「急いでA型事業所に行かなくてももっとここで働いてみるよ」とか……
今の事業所に「あと1年ぐらい働けそう」なんて事も言ってました。
冬に向けて息子の事業所用の服も(外に着ていける冬服がなかったから)一緒に買いにも行きました。
なのに……どうしたのでしょう?
突然!
「明日からしばらく休みたい……」by息子
えええええええええーーー‼
「うん、わかった」と言ったものの、なにがあったのか?
どう気持ちが変わったのか?
なに?なに?
・・・・・
あああああああ!
終わったのかもーー
何かは分からないけど……
元にもどっちゃうの。
うううううっ。。。
おわったんだね。
・・・・・
今まで頑張って……やっとここまで来たのに……
うううううっ。。。
どう思って……何が嫌になっての……決断なのでしょうか?
息子担当のケアマネさんも、この事態に驚いていました。
なぜなら、数日前がB型事業所での定期面談日だったから息子に会っていたからです……
その時、息子から出た言葉は「ここは居心地が良い」「続けられそう」という前向きな発言ばかりだったそうです。
なので、この事態が信じられないようでした。
私だって突然!180度考え方が変わった息子に戸惑いました。
どうして……?
今まで平気なふりをしていたのでしょうか?
我慢して普通の人のようにしたいと無理していたのでしょうか?
裏目に出たのか?
ひとつ原因として考えられるのは、B型事業所に働き始めた時と同時期に「発達障害」の有無を確認する検査を受け始めていました。
その検査は全部で4回行われて、1回に1時間~1時間半ほどかかるものでした。
この検査を受けることは息子も納得して決めたことです。
これは、息子が働ける場所を探しいく段階でいろいろ調べたり、各相談窓口に話を聞きに行ったりしているうちに、障害者手帳があれば「障がい者枠」で仕事探しができるということを知ったからでした。
障がい者枠なら、一般就労とは異なり就労に関して多少の配慮をしていただけるので、引きこもりだった息子が……少しでも不安を減らしつつ、それなりの時給をもらいながら働けるのではないか…との思いからでした。
これは、息子が最初から内職のように工賃しかもらえないB型事業所ではなくて、最低賃金と同程度の時給がもらえるA型事業所に早々に移りたいと希望していた為と……
A型事業所という場所の求人募集が少ないが為に、この先を見据えて障害者手帳があれば息子が働ける場所の選択が増えるのではないかと考えた為でした。
その時の息子もこのことに同意していました。
そして……
息子がB型事業所を休みたいと言った前日が心療内科受診日で発達検査の結果を聞きに行った日だったのです。
判定結果はいろいろアレなので、ここでは書きませんが障害者手帳を発行してもらえる診断書を書いていただけることになりました。
まあ、発達障害があるという診断書になるのですが……
それを知ったから?
発達障害があると診断されたから……
息子の中で何かがコロッと変わったのでしょうか?
あれだけB型事業所での勤務を「続けられそう」と言っていた息子の気持ちが急に変わった原因はこれしか思いつかないのです……
私も、ケアマネさんも、B型事業所の職員さんも……診断されたことが原因ではないかと考えていました。
ここでB型事業所とは?を少し説明しますね。
就労継続支援B型事業所は、一般企業での就労が困難な人に働く場を提供して知識と能力の向上に向けた指導を行ってくれる場所です。
そして以下のような待遇や就労条件等々があります。
このように低賃金ではありますが、その分、利用する側にはメリットがあるように感じました。
無理をしないで少しずつ働くことに慣れていける……
引きこもりの息子にとっても、この場所で他人に慣れて、コミュニケーションのとり方も体験できるとても良い場所だと思いました。
ですが、このような状況になってしまい、福祉的に優遇された職場でしたが、そこは一応、社会人として入社⁈したわけですから、10日ぐらい欠勤させていただいた後に、本人、保護者、ケアマネさん、事業所の担当者さんの4人でこの先のことを話し合う面談をする事になりました。
死にたい・・・
B型事業所に行かなくなってから、昔の生活に戻ってしまった息子です。
起床する時間が一定にならず、ランダムに(少しずつずれていくから)起きるようになるのです。
引きこもりになってからの息子は家で話すこともなく、自室にこもって生活していましたから、B型事業所で働いていた頃と行かなくなってからと、そう変わりはないものの……1日2食食べていたのが1食になってしまったり、眠ったと思っていたら3~4時間で起きてきたり、お風呂に入る間隔があいてしまったりと、精神状態が悪くなっているように感じました。
そして、面談日には一緒にB型事業所に行くことは出来ましたが、表情は硬く「何を言われても…変わらないよ」と決めているようでした。
聞かれた事には受け答えしていましたが「もうここには戻らない」「B型事業所で働くことはできない」と……。
理由としては……
- 自分は何事も続けられる人間ではない
- 事業所にいるのが無理
- 作業が無理
- 人が無理
- 自分に良くしてくれるのが、かえってつらい
- 作業中に自分の好きな音楽を流してもらっていたからこの2ヶ月続けられたけど、それはしてもらったらいけないことでは?
- そもそも音楽がなかったら続けられないなんてその時点でアウト
このような理由で続けられない…そうです。
「ここががんばり時だよ」「今を乗り越えたら、きっと上手くいくよ」「今、がんばらないと、また最初からのスタートになってしまうよ」とか、いろいろと声をかけていただきましたが、息子の考えは変わりません。
「今、ぴたっと辞めてしまうより、週に1回でも来たらどうかな?」
「1ヶ月ぐらい休んでから、たとえ1時間でもここに来てみたらどうかな~」とか、息子の事を考えて、かんがえて、神対応的な対案もしてくれました。
息子の気持は変わらなかったのですが、事業所の担当者さんは「今日はどうするかは決めません。日にちが経って考えが変わることもあるかもしれないので、保留とさせてもらいます、1月まで考えて、また連絡して下さい」と言われました。
その時のB型事業所の担当者さんの伝え方はこんな感じでした。
「少し厳しく言いますが」と前置きをして「今から1月までよく考えて、社会人として責任をもってその後どうしていくのかを電話でもいいので連絡してきてください。その電話は一般常識の範囲内にしてきてください」
「○○くんも大人なんだから、この意味わかるよね、事業所が営業している時間にきちんと連絡できますね」と息子に言いました。
これは、最初に欠勤する連絡を入れる時に、自分(息子)が昼夜逆転していたので、メールで伝えたからこのように「一般常識の時間帯に連絡を!」と言われたのだと思います。
中学から家にこもっている息子ですから、こうゆう一般常識と言われることの経験が不足しているのだな~と改めて実感しました。
そんな私もコミュ障なので、電話よりもメールの方が気楽でいいと思うところだあります。
なので、注意されて当然のことなのですが、担当者さんに「息子にそんなにきつく言ってあげないでーー!」と思っちゃいました。
過保護ですねー
でも、でも……面談が終わった帰宅途中の車内で息子がこう言いました。
・・・・・
「死にたい……」
「死ぬの手伝って…って頼んだらしてくれる?」
・・・・・
😢😢😢……
こんな気持ちでいる息子に、どう言ってあげたらいいんでしょうか?
とにかく、死なないで!ってこと……
私の姉ちゃんが自殺したやろ、姉ちゃんはずっと死にたい、死にたいって、自殺未遂も何回もしていたけど、結局は姉ちゃんを助けることは出来やんだ……辛かった……せやけど死にたいと思って…死んで……死んだら楽になるのやろか?今は楽になってるんやろか?とも思ったりもする
そやけど、あんたに何て言ったらいいのか、ぜんぜんわからんけど……
死なんといてな!絶対に死なんといてなー
生きてるのが辛い…って、ほんとにつらいけど、死なんといて欲しいんや
働こうと思ってから~今日まで、4ヶ月ぐらいめっちゃ頑張ったからちょっと休もう、別に、ええから、元に戻ってもええんやから……
あーもー上手く言えへんわ。
しどろもどろで何言ったか?はっきり思い出せないけど、こんな感じのことを言ったと思います。
それと、自殺は楽になると肯定しているわけではないことも言っておきたいです。きっと、姉に対して話を聞いてあげれなかった罪悪感から楽になったと思いたい自分なのでしょう……
息子は、そう言った私に「母さんには、感謝している」とポツリと言ってくれました。
・・・・・
それと、別の日には、このようなことを話してくれました。
俺は、なんにも続かない人なんやとわかった気がする、作業所から帰ってきた後に、その日の言動を2~3時間思い出している。言ったことや言われたこと……受け答えがどうだったか?振り返っている。それだけで、時間が過ぎていって…やりたいことが何も出来ない。
と…言っていました。
この1日の言動を振り返る習慣が毎日、毎日、積み重なって、無自覚なうちにどんどん積み重なって、気持ちも重くなってきて、パタッと心が折れてしまったのでしょうか?
「2~3時間もくり返し思い出している」って…相当心に負担がかかるのではないかと感じました。
それから、発達障害と診断されたことについてですが、面談の時に「発達障害」と診断されたことが原因で辞めたくなったのか?と聞かれていましたが、本人は多少ショックだったけど、事業所を辞める原因ではないと言っていましたが……
本当は診断されたことから、自分は障がい者なのだから、無理に働かなくても、働けなくても、仕方がない……と思ってしまったのでしょうか?
「逃げ…甘え…⁇」
こんなこと思ってはいけないのに、考えてしまった私がいます。
人の心はわかりません。
自分のことも分からないのに、人が本当に望んでいること、考えていることなんてまったくわかりません。
・・・・・
それからの息子の様子は?というと、ますますつらそうで……何もしゃべらないのは相変わらずですが、心療内科への通院は続けていましたので、気分を向上させる薬を飲むことになりました。
この8年間にも、精神状態が悪化した時もありましたが、薬を服用することはなかったので、今回初めて抗うつ薬を飲むことになりました。
この薬をいただいた時の薬剤師さんの説明がちょっと怖かったです。
それは、飲み始めは体が慣れるまで、逆に不安感が強くなってしまう場合があるということでした。(その他に、吐き気や下痢等々も副作用としてあるようです)
自殺したくなるかも……ってこと?
えええええええーーと思いましたが、これだけ長く(9年目)うつ病的な状態にあるので、抗うつ薬を飲んだらどうだろう?と思っていたこともあり、先生の指示に従うことにしました。
さて、息子がB型事業所で働いた期間は約2ヶ月です。
利用にあたってのさまざまな手続きも、息子も一緒にしていたので、合わせると4ヶ月間になります。
4ヶ月間…就労に向けて頑張りました。
息子も……私も……
実際、働けた期間は2ヶ月でしたが、最後にお給料をいただきました。
9月分が……11,550円
10月分が……9,950円 でした。
この給料を息子は自分で受け取ることは出来ませんでした。
お世話になった事業所の皆さまに申し訳ない気持ちがいっぱいで、顔を出すことが出来ないということでした。
まだまだ辛そうにしている息子を見て……私が代わりに受け取りに行きました。
頑張って働いた給料を直接受け取ってほしかったな~
その重みを感じて欲しかったな~とも思いましたが、それをさせれるような精神状態ではありませんでした。
仕事に行かなくなった当初は「家で出来る仕事を探している」「プログラミングの勉強をしようかな」とか言ってましたが……
「それさえも続けられる自信がない!」とも言ってまして、自立することは夢のまた夢のようです。
この先、いつまで引きこもりが続くのか?
また、動き出す時がくるのか?
未来のことは何も考えられないし、良い提案があったとしても、今のところは…外に出れる気配はありません。
何はともあれ、毎日食べれて…眠れて…生きていればそれでいいです。
生きて、何年先になっても、また働こうと思ってくれたら嬉しいです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
アイキャッチ画像:ACイラスト:ニジン様
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